2016年10月07日

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①

特殊部隊マニアの高校生が特殊部隊について考えるブログ。


第一回は特殊部隊マニアならもちろん、そうで無い人でもドラマやニュースで名前だけでも一度は聞いたことがあるであろう、日本警察「SAT」について考えていこうと思います。

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①



最近はアニメやドラマなどメディア露出も多くなり、ミリタリーに何ら興味のない私の友人にさえ「あー、SATね」と言わせるほど有名にな特殊部隊ですが、そもそも「SAT」とは何のために何をしている部隊なのでしょうか

〜SATの基礎知識〜

・SATとは

SATとは、警視庁、大阪府警、千葉県警、北海道警、神奈川県警、愛知県警、福岡県警、沖縄県警の8都道府県の警察本部に設置されている特殊部隊です。



SATという名前は「Special assault team」の頭文字からつけられたものです。これを直訳した「特殊急襲部隊」という名称がメディアなどでしばしば使われていますが、公的文書には「○○県警 特殊部隊」などと記載されているので、正式名称は「特殊部隊」と言えます。


特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(「平成14年度 警察白書」より 「特殊部隊」と記載されている)




・SATの任務
SATはハイジャックや重大施設占拠などのテロ事件や、銃器対策部隊や刑事部の特殊捜査係(SIT)では対処しきれない強力な火器を使用した事件で、被害者の安全を最優先に事態を鎮圧することを任務としています。




SATの目的は「確保」よりも「鎮圧」なので、被疑者は「できれば確保」であり被疑者の生死は問わないため、人命を重視する日本警察の中でSATは「最後の切り札」であると言えるでしょう。

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①

(2015年の伊勢志摩サミットに向けた公開訓練より 被疑者に見立てた標的の頭部に弾痕があることから、被疑者の生死は問わないことがわかる)




・SATの編成
SATが設置されているのは
・国際空港と国際線のある空港が存在する地域
・在日米軍関連施設のある地域
・重要施設のある地域
などがある前述の8都道府県に設置されています。
(例:警視庁なら羽田空港、皇居、総理大臣官邸、沖縄県警なら在日米軍関連施設や那覇空港)




設置されているのは8都道府県ですがこれらの8都道府県以外で重大事件が発生した場合、SATは都道府県の垣根を越えて応援要請という形で出動することが出来ます。


実際に「ルネサンス佐世保散弾銃乱射事件」の際、事件が発生した長崎県で福岡県警SATが長崎県警銃器対策部隊とともに犯人の捜索に当たりました。




SATの規模は警視庁に3個班、大阪府警に2個班、その他に1個班ずつの合計11個班で編成されており、総隊員数は300名ほどと言われています。

一口にSATと言っても隊員によっていろいろな役割があり

私たちがSATと言われてイメージするのが「制圧班」で「制圧一班」と「制圧二班」があります。

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(制圧班)

コンクリートマイクの設置やドアの破壊を担当する「技術支援班」

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(バスの窓を割っている隊員や梯子を持った隊員が「技術支援班」だろうか?)

狙撃や偵察を行う「狙撃支援班」

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(愛知長久手町立てこもり発砲事件の際に撮影された狙撃支援班とみられる部隊)

指揮、教育、庶務を行う「指揮班」

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(警視庁機動隊の指揮通信車、SATでつかわれているかは不明)
などがあります。




ただしこれは、SATがSATになる前の「警視庁特科中隊」の頃の古い情報の為、現在は変わっている可能性もありますし、各都道府県SATによっては他の班がある可能性もあるかもしれません。まぁ、対テロ特殊部隊の編成は本来極秘事項なので仕方ないのですが。




また、SAT所属ではありませんが警察航空隊には防弾性能やSAT隊員降下用のシステムを持った「テロ対策機」という機体があり
警視庁 ベル412EP「おおとり8」
北海道警 ベル412EP 「だいせつ3」
愛知県警 ベル412EP 「あけぼの」
大阪府警 ベル412EP 「まいしま」
福岡県警 ベル412EP 「とびうめ2」
がテロ対策機として、SATと任務を行うことになっています。

特殊部隊マニアの高校生が日本警察SATを考える①
(警視庁航空隊 おおとり8)



基礎知識はここまで!SAT編次回は「SATの機関けん銃・自動小銃」

http://gsg9.militaryblog.jp/e807570.html

皆様どうも、ブログを開設して1日目にして名前を変更した白梟大佐です。

第一回ということですが、読み返してみてかなりまとまりの無い文書になってしまった気がします(汗)

ブログという物をつくるのは初めてで、まだまだ慣れない部分もありますが、これからもっとわかりやすい文書を書けるように努力します!

こうすればいいよ!というようなご意見や、ここ違うよ!というご指摘は是非お願いします(切実)

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Posted by 白梟大佐 at 01:55│Comments(2)日本警察SAT
この記事へのコメント
技術支援班が行うのはおもに火薬などを用いたブリーチングでバスの窓割りは制圧班が行うのではないでしょうか?理由は、制圧班がアメリカでCQB訓練をしている時にバッテリングラムを使っていたからです。更に、技術支援班は陸自の中央即応連隊との訓練でプラスチック爆薬を使っていた(陸自のかもしれませんが)からです。
Posted by とあるミリオタ at 2017年11月28日 00:46
こんにちは
記事を拝見させて頂きました。
実は佐世保出身で佐世保ルネサンスの事件は地元民の間では有名です。
小学生の頃の事件でしたので、記憶も鮮明ですし、その時は恐怖でいっぱいだったことも覚えています。
獰猛な犯人に対して、勇猛果敢に挑んだ警察の部隊に福岡県警のSAT、
長崎県警の銃器対策部隊がいた事は記事を通して知りました。

ここで質問なのですが、
長崎県警の特殊部隊には銃器対策部隊しか存在しないのでしょうか?(SIT)というのも銃器対策部隊の事を指しているのでしょうか?
Posted by 長崎県のにわか at 2018年09月07日 12:28
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